2024年元日に発生し、多くの人命を奪った能登半島地震から2年。被害が甚大だった石川県能登地方では、多くの関係者の尽力により、応急的な復旧は進んできたものの、本格的な復興は道半ばであり、依然、多くの課題を抱えています。現状などを公明党能登半島地震復興加速化本部長の中川宏昌衆院議員に聞きました。
■Q 被災地の現状は
■A 豪雨被害も重なり工事に遅れ。本格復興へ道半ば
アスカ 被災地の現状は。
中川 まず、主要な道路や港湾、上下水道などのインフラの応急復旧は進みましたが、本格的な復旧には至らず、工事は遅れています。原因の一つには、急峻な山も多い能登半島の地理的特徴により、工事関係者の移動が制約されたり、宿泊施設が不足している問題が挙げられます。24年9月の能登半島豪雨で、二重に被害を受けたことも深刻な打撃となりました。いまだ復興は道半ばで、厳しい状況が続いています。
アスカ 住まいや、なりわいの再建は。
中川 仮設住宅に入居できた被災者の中からは、先行きに不安を感じる声が寄せられています。自力での住宅再建が難しい人が恒久的に住める復興公営住宅などの整備が急務です。
生活の糧を得る仕事の確保も重要です。「なりわい再建支援補助金」など各種の支援により、多くの事業者が事業の再起・継続を図ってきました。しかし、漁港の復旧の遅れに苦しむ漁業者や、観光需要の回復が見通せず、事業継続や再建に不安を抱える観光業者など、業種ごとの悩みも多様化しています。地域全体の再生ができるか、まさに正念場を迎えています。
■Q 直面する課題は
■A 若者や子育て世代の人口流出が一層加速している
アスカ 復興への大きな課題は。
中川 輪島市や珠洲市などの奥能登地域は、以前から高齢化や人口減少が進んでおり、震災により若者や子育て世代の流出が一層加速しました。他の地域へ避難した人が、復旧・復興に時間を要しているために帰還を断念するケースも増えています。地域コミュニティーを維持していくのが難しくなっています。
アスカ 流出を止めるために必要な政策は。
中川 石川県が策定した「創造的復興プラン」では、復興支援に携わるボランティアなどを含め、関係人口の拡大が柱の一つに掲げられています。能登には、豊かな里山が広がっています。その魅力を生かしながら、関係人口を増やす施策を応援したいと思います。
また、若者向けに住まいやなりわい、子育て、教育などの支援策をパッケージで打ち出していく必要があると考えています。今後、党として能登の復興加速策を議論していきます。
■Q 公明党はどう臨む?
■A 野党になっても現場第一主義を貫き、支援に全力
アスカ 党の取り組みは。
中川 発災以来、公明党は、地方議員が被災者の下へ奔走し、受け止めた声を国会議員と共有しながら、課題の解決へ政府を動かしてきました。
例えば、これまで公費解体の対象外であった車庫や納屋、事業所などを新たに対象にしたことで、倒壊建物の撤去が加速しました。
また、能登の観光をけん引する和倉温泉(七尾市)では、崩壊した護岸の土地で、民有地と公有地が混在しており、復旧工事が難航していました。そこで公明党は、民間の護岸を公有化し、公共事業として進めるよう国土交通省に粘り強く提案し、復旧工事が行われることとなりました。
アスカ 野党になりましたが、どう臨みますか。
中川 これまでと全く変わらず、現場第一主義で、力強い復興を政府に呼び掛けてまいります。公明党は被災自治体ごとに国会議員の担当を設けていますが、引き続き、地元と信頼関係を築きながら、被災者の声をきめ細かく受け止め、復興に全力を挙げます。
