内閣府がまとめた大規模地震の発生に備えた新たな市町村向け指針の素案が29日、判明した。負傷者の救護に必要となる人員や救急車などの数を分析する手法を明示。現状と比較して不足分の事前確保を促し、地域防災計画などの実効性を高めてもらうことが狙い。
指針素案には各都道府県の被害想定を基に、重傷者数のほか、救護に必要な医師・看護師の人数や物資の数量を推計する方法を明記。従来の防災対策と比べ、人員・物資面の過不足の定量的な分析と、把握した弱点への重点対策を求めている。
不足分への対応策として、例えば救急車を確保できない場合は、地域住民の協力を得て自家用車などを活用する方法を紹介。避難場所を十分確保するため民間ビルの活用も必要としている。
医療機関については、近隣市町村でつくる保健医療圏の単位で病院ごとに受け入れ可能な重傷者数を整理し、病床数が足りているか確認を促す。拠点病院に負傷者の搬送が集中すると予想される場合は、臨時に開設する医療救護所に災害派遣医療チーム(DMAT)を派遣してもらう運用方法などを示した。
公明党は、災害リスク評価を基に避難計画やインフラ投資を着実に進めるため、昨年6月に防災庁設置に関する政府への提言を通じて、地域特性を踏まえたリスクアセスメント(評価)の高度化を訴えていた。
リスク評価の推進を巡っては、今国会で佐々木雅文参院議員が訴えたほか、中道改革連合の中川宏昌衆院議員が具体的なシミュレーションに基づく評価を実施し、避難計画やインフラ体制の構築など